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Lycoris

関西在住なのに東日本に思いを寄せる今日この頃 鉄分はほとんどありません…

   

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8月の拍手お礼文+


 こんばんは。
 擬人化王国のサークル参加申し込みボタンを途中まで押して、はっと我に返った管理人です。
 眠いと何しでかすかわかりませんね;
 この後の日記?もたぶん修正することでしょう(ならまず書くな、と言う話です)


 先日夜勤明けに妹と踊る3を見てきました。
 うっかり1000円の日に前売り券を持って行って、お得感がなかったのが残念。
 空いてるときに見に行きたかったのに上記のことからわかるようにお客さんも多かったです。
 以下感想とも言えないネタバレにもならないような内容のない羅列。
 
 評判が微妙だったので途中で寝たらどうしようと思ったけど、眠気は来ずに見ることができました。
 バスの運転士さん、真下君の映画の地下鉄職員さんじゃないか。転職されたのかな。
 川野君だー。=武君がいると思ったらシュウまでいるー。うわあ大きくなったなあ。でも面影はあるなあ。
 王さんに思わず拍手。
 真奈美さまのあの厚底靴欲しい。と言うか、靴が欲しい。なかなか合う靴がなくていつも苦労する管理人です。ヒールは足くじくので全体に厚底がいいけどなかなか最近見つからない。少しでも高い方が人に埋もれなくていいんですよね。東武佐野よりも背が低いのです。
 そして。スタッフロールのところで、あれだけの出番しかないごろーさんにヘアメイクがついていることに大笑いしました。

 うん、本当に内容とは関係ない。テレビシリーズは見たり見なかったりなので、きちんと全編通して見てたら色々な小ネタを楽しめるのだろうなあ。そういうファンにとっては楽しい映画かと思います。

 



素直になれない君へ5のお題 (お題 リライト様より)



 突然ですが上越上官が小さくなりました。
 どうやってなんて気にしてはいけません。
 なぜなんて管理人が思い立ったからです。
 鉄分なんて元からこのサイトにはありません。(開き直った!)
 




つんと澄ました天邪鬼


 普段ならしっかりと床につくはずの足が、ぷらん、と高いスツールから揺れている。
 外見から推測すると5-6歳くらいだろうか。
 どこから持ち出してきたのか、ここにはなかったはずのスツールに座る彼は、深緑色のパーカーとデニムパンツが良く似合う、一見やんちゃ盛りのこどもそのものだ。まず外見だけならば10人が10人文句なしにかわいいと言うしかない、そんなこども。
 幼いがゆえに特有の凹凸の少ない華奢な体型は周囲の調度品に対して何とも頼りないもので、ただでさえ庇護欲がそそられる。
 そして容姿はといえば、黒目がちの大きな瞳を半ば隠している長めの黒髪は見た目にも流れるようにくせがなく頬にかかっていた。そのふっくらとした頬はわずかに紅潮しており、元々の色の白さを逆に際立たせている。大きくなればさぞ美人に育つだろうことが今から期待されるような器量である。
 しかしその年にしては落ち着きのありすぎる表情は、身体はともかく精神面で何の変わりもないことを周囲に見てとらせた。
 この場に彼が来たときから一言も口を出すことのなかった秋田は、手持無沙汰にぷらぷらと揺れる自分の足を見つめている、今は姿の違う同僚をじっと観賞していた。
「ちょっと、上越」
「なに?」
「持って帰ってもいい?」
「なにを、ってききたいところだけど、いわなくてもいいよ。あきた、めがこわい」
「声も可愛いし!」
「ねえ、きいてる?」
「何このかわいい生き物、どうしよう!」
「いや、べつにどうもしなくても」
 御馳走を目の前にした時のような輝いた表情に、自分の状態にはさほど動揺を見せていなかった上越もさすがに引き気味だ。
 スツールの座面の端をぎゅっと握って、身構える。
 が、その姿もまた愛らしいと、秋田の視線はくぎ付けとなっており、ある意味上越にとっては悪循環とも言える状況であった。
 ちらりと周囲を窺っても、感心したような眼や動揺したような眼と視線が合うだけで、助けを求められるような相手がいないことに上越は幼くも整った眉をしかめる。
「……何をやっている?」
「あ、東北おはよう」
「ああ。……」
 執務室へ入るなり挨拶を交わしたとは到底言えないような曖昧な返事だけを返した東北は、今自分が出かけていた原因である存在へと首をめぐらしていた。自分のほうをうかがっていると気付いた上越が一番の懸念を尋ねる。
「ぎょうむは?」
「とりあえず予定通りだ」
「わかった。でんわ、だとこのこえだしね。ぱそこんでしじをだすことにするよ」
 その声は逆に職員たちに喜ばれる、または鼓舞することになるのではないかと反射的に考えた秋田は、しかしその内容に驚いた。
「え、なに。この状態でも仕事するの?」
「べつにどこかぐあいがわるいわけじゃないし。きょうはじょうむでもないしね」
 さすがにこの姿での乗務は難しいが、内勤ならば問題はない。
 そう言いきってさっそく書類をめくる上越に、さすが仕事へのプライドは人一倍だと秋田も感嘆する。
 人差し指で自分の下唇を無意識になぞるのは、幼い姿でも変わりないらしい。少しの間何か考え込んだ上越は、少し離れて状況を見守っていた後輩へと視線を上げた。どこか緊張した面持ちの、今は自分よりも少しばかり背の高くなった後輩へと笑いかける。
「そうだな。ちょっとながのにふたんかけるかもしれないけど、よろしくね」
「はい!」


「……いいの、東北?」
 先輩に頼られている、役に立てると頬を紅潮させて上越の指示に耳を傾ける長野の様子を見ながら、秋田はすでに自分の業務へと戻ろうとしているJR東の筆頭の肩を叩いた。
 それに対してふっと東北は珍しくも小さくため息をついて答える。
「言って聞くと思うのか?」
 むしろ自分が何か言えば言うほど頑なになるだろう。
 口に出すまでもなく顰めた表情から、東北の考えとそれ以上に苛立ちが読み取れて、しかし秋田は何とかできる者がいるならば東北以外にいるわけもないのにとも思う。
 そうして、その顰め面の原因を見れば。
 笑みを向けていた後輩から同期へ視線を移し、つん、と表情を変える彼に、秋田も渋々頷くしかなかった。



素直になれずに後悔するのは


「めんこいなあ」
「そういうのはおうさまにでもいってやって」
「んだべが?」
「そうだよ。あきたからもいって」
「いや、でもかわいいのは本当だし。ねえ長野」
「はい! って、あ」
 話を振られて力強く同意した長野は、目を丸くして自分を見る幼い表情にかあっと頬を染めた。
「あの、ぼくより小さいせんぱいって初めて見たので…」
 しどろもどろに言いながらも、理由になっていないことに気付いて語尾が小さくなっていく。
 それでも、初めて見た先輩の姿はとても新鮮であると同時に、それが理由でなくただいとおしむべきものに見えたのだ。
 支えたい。その気持ちはいつでもあるけれど、守ってあげたいとそんな風に思えたのは初めてかもしれなかった。
 顔を伏せてしまった長野に、驚いた表情を消した上越はその姿には似つかわしくない大人びたため息をついて視線を上げた。
「……まあいいよ、べつにちいさいのはほんとうのことだもの」
 にっこりとほほ笑む姿は愛らしいと言って全く差し支えないものであるのに、醸し出している迫力はさすが小さくとも中身は栄えある高速鉄道の意識そのままだというべきか。自分たちに向けられた笑顔を素直にとらえてはならないと、同僚たちは本能的に感じ取っていた。
「さて、おしごとはじめますか」
「無理はするな」
「しないよ」
 かけられた声に視線を向けることもしないまま、上越はくるりと部屋を見渡す。
 彼が今座っているのは執務室の端に置かれた簡易テーブルの前であり、本来の彼の業務場所ではない。今からの作業に必要なものを考えながら、行動を考えたのだろう。
 そしてそれは定まったのか、スツールから降りようとする上越に、伸ばされた手があった。
「ほら」
「なに?」
「降りられないだろう」
 だから自分がおろしてやると、行動だけで説明しようとする東北に、上越の表情はこわばった。
 もともとこのスツールに座らされたのも、何が起きたのか納得もできずに混乱していた上越を見つけた東北のせいなのだ。とりあえず、とどこから持ってきたのかわからない子ども服を上越に着せるとそのまま荷物のように抱えられてやってきたのは1時間も前のことではない。
「……いらない」
「どうする気だ」
「こどもあつかいするな」
「現に子供だろう」
「そうだけど!」
 でも、そんな扱いをされたいわけではない。――君によりかかってすごすのなんて、まっぴらだ。
 口にはしないまま思いだけが身体の中をぐるぐると回っている。
 もしかしてこんなふうに考えてしまうのは、外見に内面も引きずられているということなのだろうか。
 ふ、とそんなことを思いついて小さく深呼吸をする。泣きたい気もするけれど、きっとそれはこどもになったせいなのだ。
 上越は、東北の手から逃れるように別方向へと体の向きを変えた。
「ながの」
「はい!」
 伸ばされた手に意図を理解した長野は、座った位置のせいで幾分か自分より位置の高いところにある彼の体へと手をまわした。
 きゅっと力を込めれば、柔らかい感触にどきりとしながらも、そのまま彼を床へとおろす。
 いつもとは逆の立場に、その小さな体を壊してしまわないかと神経を張り詰めさせる。しかし、とん、と床に足をつく彼は思ったよりもよほど軽かった。なぜか拍子抜けした気分になりながら、長野は間近にある白皙に見とれた。
「ながの?」
「あ、すみません!」
 不思議そうな声音に、自分がいまだ先輩を抱きしめたままだと気付いてぱっと両手を上げる。
 まるで犯人が観念したかのような行動に、ふっと上越も微笑んだ。
「ありがと」
「いえ! 僕にできることがあってよかったです」
「きょうはいろいろしてもらうことになるとおもうから。がんばってね」
「はい!」
 元気が良くはきはきとした返事に、おもわず口元がほころぶ。
 秋田や山形も分担できるところがあるならばと申し出てくれることに有難さを感じる。
 自分にしかできないことがある。でも一人で走っているわけでもない。当たり前のことだが、それはなんと嬉しいことなのだろう。

 
 その後ろで、自分に向かっていたはずの手がおろされたことは見なかったふりをした。



本当はうれしいけど


 たった数時間。されど数時間。
 その間に何があったのかなど、目の前の光景を見ればだいたい予想はついた。
 しかし、数時間前には考えもしなかったそれに、東北は次に自分が行うべきことについてしばし思い悩むしかなかった。
 あたりを見回しても、自分以外に誰がいるはずもない。
 秋田も山形も地元へ向かっているところであったし、長野は今日に限っては本来の自分の業務以外にも取りまとめなければいけないものがあった。
 自分の責務を果たしているのは皆同じことで、それはもちろん、目の前の彼も変わりはしない。
 机にうず高く積まれた紙を一枚めくれば、締め切りは1週間以上後の書類が、後は東北の印を待つだけになっている。
 おそらく、負けず嫌いの彼のことだ。ただでさえ高い能力をいかんなく発揮して、今日己がこの姿でもできることを探して回ったのだろう。
 記憶を反芻するまでもなく、数時間前には今の半分もなかった決裁書類の山を見て嘆息する。
「別に……」
 このような無理をさせる気は誰にもなかったのだが。
 もちろん、当の上越自身わかっていただろう。それほど周囲の見えない彼ではない。
 では、彼にそうさせてしまうだけの何かがあったというのだろうか。
 たしかに、小さくなってしまったのは普段通りに業務を行うという点では不便なことだろう。
 今までできていたことができないという、その苛立ちは分からなくもない。
 椅子から降りるために手を貸そうとした自分に対する怒りも、考えれば納得できないこともない。
 しかし。
「こどもの姿だが、こどもあつかいしたつもりではない」
 ただ、守るべき存在だとわかったからそうしたまでのこと。
 自分の腕を枕に、突っ伏すようにして眠っている上越の表情は見えない。しかし、今朝東北の部屋の扉を叩いた、どこか怯えた様子の頼りなげな表情は忘れようと思っても忘れられるものではなかった。
 おそらく、起きてすぐに飛び出してきたのだろう。
 シャツ一枚だけ、しかもそれに埋もれるような姿は、普段の彼であれば見せるはずのないものだ。
 部屋に招き入れ、ほどなく落ち着いた彼はすぐさま不機嫌そうな表情でいつも通りにびしばしと東北へ半ば命令するような形で服の調達をさせたけれど。
 それでも。
「……とーほく?」
「ああ」
 ぽやん、とまだ眠りの淵にいるような声が自分の名を呼ぶ。応えを返せば、ぱちり、と瞬いた目がしっかりと焦点を結んだ。
「うわ、いまなんじ?」
「14時だ。……昼食はとったのか?」
「うん、あきたがもってきてくれたから。おなかいっぱいになったらねむけがきたな、しまった」
「ではもう少し休めばいい」
 む、と自分の失態に眉をひそめる上越の机から書類をさらい、自分の机へと引き上げる。
「ちょっと!」
「俺がまだ終わっていない」
 自分が見てから上越に渡す書類があるのだと示せば、それがなんだと睨みつけられた。しかし、いくらいつも通りにしようとしたところで今上越の体が眠りを欲しているというのは、まぎれもなく身体の変化によるものだろう。抗おうとしたところで、どこかで無理が出るのは分かり切っている。
 ならば。
「え、わ」
 ふわりと浮き上がる感覚に上越が小さな声を上げた。
 何をされているのか、と一瞬固まった姿勢は、すぐさま事態を把握して逃れようとする。
 腕の中に収まるサイズの身体は相応の力しか持たないものの、慣れない体勢では力を込めることもできず東北は眉をひそめた。
「落ちるぞ」
「いっそおとせ!」
 本当にそう思っているのだろう、怒りを含んだ視線を感じるが、東北も引く気はなかった。
「寝ていろ」
「しごとをほうっておけっていうのか!」
「仮眠を取れと言っているだけだ。調整が終わればまた働いてもらう」
「……」
「時間になれば問答無用で起こすからな」
「……わかったよ」
 しぶしぶといった様子をかくそうもせずに、ふいと顔ごと視線をそらしながらも上越が頷いたのを見て取って、東北は手近なソファへとその身を横たえさせた。
 そうすればふい、と東北から顔を隠すようにソファの背へと頭を動かす上越に、何とはなしに寂しさを感じながらも、そのままぽんぽん、といつも通りにいつもとは違う小さな頭を撫でる。するとぎゅっとソファの背に押し付けられたそれに力が入ったのがわかった。
「……こどもあつかいするなっていってるだろ」
「していない」
「どうだか」
「おまえのあつかいをしているだけだ」
「……なんだよ、それ」
 意味がわからない、とそむけていた視線を東北へとわずかにあげられる。ちらりとのぞいた耳と頬がほんのり色づいていたが、視線は先よりは和らいでいたことに東北はほっと息をついた。

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